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第118回『読書』2005年3月29日

タイトルを「読書」としたが、
「読書」という言葉は本来好きでない。
他に適当な言葉が無いので使うが
「読書」というと、
「為になる内容の本を、姿勢を正して読む」
こんなイメ-ジになるので好きではない。

本を読んで楽しむ事は大好きで、
一日中読んでいても飽きる事はない。
2~3月と面白い本があったのでかなりの量を読み、
「一服」の更新がペ-スダウンしてしまった。

子供の頃から本は好きで、喰うものも
喰わずに読んでいた記憶がある。
それは、戦中戦後、二三年の期間で、
喰うものがなく
空腹を紛らわすために読んでいたのかも知れぬ。

もっと遡って、出会った本で記憶に
残っている最初の本は何か、辿ってみた。

著名が一部記憶から欠落しているが
「少年少女科学・・・・」という本である。
3センチ以上の分厚い本で、
小学校高学年向けの内容であった。

しっかり記憶に残っている項目は
「ヒドラ」・「始祖鳥」・「マンモス」
・「馬の進化」などである。



思い出して、ヒドラと始祖鳥の挿絵を
記憶だけで、描いてみた。

水溜りや池など、淡水に小さなイソギンチャクのような
「ヒドラ」がいる事を知り、池の水を顕微鏡を覗いたり
マンモスや始祖鳥の化石の挿絵から
遥か昔を想像したり、とにかく夢中になった。

この本を見る以前から昆虫が好きであったことは
確かであるが、この本の影響でかなり、しっかりと
自分の進路を決めたような気がする。

空腹を紛らわせる為に読んでいた
(6年~中学2年)のは、岩波文庫で
ドストエフスキ-の「カラマゾフの兄弟」・
「罪と罰」などであった。

その他手当たり次第読んだが、当時読んだ本で、
はっきりとした記憶に残っている本は他に無い。

暫く後、
世の中が落ち着いてからは、日本文学全集、
ロシア文学全集など、全集物が続々出版された
それらも全て、一通りは眼を通した。

今も片っ端から読む。たとえ、一ペ-ジでも
読まない日はまず無い。
ジャンルは問わない、あらゆる小説、紀行文を含め
ノンフィクション、俳句、科学などなど。

但し、文学の世界は最近の若い作家のものは
あまり読んでいない。
時代で言えば村上龍以降くらいから
幾人も読んでいない。食わず嫌いなのだと思う。

何かのきっかけで、
ある作家の作品を読み、惹かれると
殆ど全作品を読みたくなり、
まとめて読む癖がある。

読まずにいたわけであるから、
多作な作家であれば
全て読むのに、半年以上もかかることがある。

殆ど全作品を読んでいるのは、三島由紀夫、
開高 健、吉行淳之介、吉村 昭、司馬遼太郎
有吉佐和子、松本清張、池波正太郎、
江国 滋、最近では、養老 猛
数え始めたら、まだまだありそう、きりがない。

読まないのは、
「聖書」と「お経」くらいのものである。



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