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第120回『鷽』2005年4月1日

「鷽」(ウソ)という名の鳥がいます。
スズメほどの大きさの可愛らしい鳥です。

今日は4月1日「エイプリルフ-ル」四月馬鹿といえば
「嘘」と云うことで登場させましたが・・・・さて

103回(1月26日)に「三十三才」を載せました、
その折、木石さんの友人杉村福郎氏の俳句
「三十三才静かなる日は落ち着かず」
をご紹介いたしました。
その後彼から小冊子を送って戴きました。

その中に、・・・・
少年期疎開先の田舎で色々の鳥を飼った。
メジロ、鶯、ホオジロ、ヒワ、
オオルリ、駒鳥、キビタキ,四十雀、
少し大きな鳥ではイカル。
あの亀戸天神の神事で有名な
「鷽替」の「ウソ」も飼った。
本当である

と、微笑ましい文章があったので
ご披露しておく。



 
杉村氏の文中にもありましたが、
亀戸天神の「鷽替」という神事は、
毎年1月24・25日2日間行われるもので、
木彫りの「鷽」を神に返納し
新しいものに替える。

参詣する人々も去年のものを返納し、
嫌な事、不幸なこと、悲しい事など
全てを「ウソ」だった事にしてしまうという、
ありがたいお祭りである、
当然新しいものを買って帰り
部屋に飾るわけである。

それにしてもこの一刀彫の「ウソ」は可愛いし、
巧に特徴を捉え、
デフォルメされていて感心させられた。

1820年から続いているといわれているから
200年弱になるが一刀彫がこのような
洗練された形になったのはいつごろの事なのか
大変興味がある。

「嘘」にまつわる神事はあるが「ウソ」
という命名は「嘘」とは関係はない。

「口笛」の事を昔は「うそぶえ」と言った。

この鳥の鳴き声が「フィ-・フィ-」と
口笛に似ているところから「うそ」
と命名されたようだ。

「嘘」には「真っ赤な嘘」と言うのがあるが、
図鑑を見て、鳥の「鷽」にも「アカウソ」
という種がいることを知り、笑ってしまった。



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