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第130回『春の山菜採り-そのⅡ(山菜料理)』
2005年5月6日

まず、収穫できた山菜の目録。
フキノトウ、フキ、タラノ芽、ハリギリ、アケビの新芽
カンゾウ、コゴミ、ワラビ、ゼンマイの9種類。
そしてテストにサワグルミの芽。

フキ、フキノトウは最も一般的で
全国共通の山菜であるが、
フキノトウの香りは最高で、
微塵に刻んで味噌汁の薬味に良し、
とろろいもの薬味には絶品である。

フキノトウを縦4~8に切って油でいため、
酒で溶いた味噌をからめた「フキ味噌」
日本酒の友に、炊き立てのご飯に、
これとキャラブキがあればそれだけでよい。

その他の、ワラビ、ゼンマイ、コゴミはいずれも
羊歯(シダ)の仲間でお馴染みなので
特別記さない。

今回初めて頂いたのが「アケビの新芽」
これは、なかなか贅沢なものである。
新芽というより伸び始めたつるの先端10センチほどの
柔らかな所だけであるから、
ある程度の量を収穫するのが大変である。



採った時、蔓は紫色であるが、
さっと湯がくと、このように緑色に変わる。
そばつゆ程度のだし汁、そして真ん中に卵の黄身
を落とす。頂く時は黄身をくずし、新芽を
絡めるようにしていただく。

残念ながら私の文章力ではこの美味さを
的確に表現できないが
じわじわ広がる、ほどよい、ほろ苦さと、
黄身の取り合わせが実にすばらしい。



おなじみの山菜の天ぷら、
皿の左が「タラノ芽」中央上が「アケビの蔓」
右に向って広がる葉が「ハリギリ」 タラノ芽、
ハリギリは、ウコギ科の植物、身近にあるものでは
「ヤツデ」がウコギ科の仲間である。

話は逸れるが、
ヤツデがウコギ科であることを知ったのは
ウコギを食す、シロコブゾウムシ、
ヒメシロコブゾウムシが
ある時、庭先のヤツデにいるのを目撃
ひょっとしてと思って図鑑を調べてみたら
ヤツデはウコギ科と出ていた。

こうして虫たちに植物の分類を教わる事は
しばしばである。
虫たちは図鑑なしでも、味で、
同じ仲間の植物を知っている。
虫は他にもいろいろの事を教えてくれる
教師でもある。話を戻そう。

今回は北野さんのお話で、
「ホウ葉」の新芽の天ぷらが
美味いということで、採って帰りたいと
思っていたがホウノ木に回り逢えず、
試しに、「サワグルミ」の新芽を採って帰り
天ぷらにしてみたが、
これも結構美味しくいただけた

今日は朝から、15時まで春の里山で、
鳥の歌声を聴き、
野草の花を愛で、山菜を摘み
16時には早くも酒盛りを始め、
交代で肴をつくり、
深更まで、しゃべり、飲み、
至福の一日であった。

懐の深い信州の自然に感謝、そして季節、
季節に誘い、
連れて行ってくださる北野さんに感謝。



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