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第134回『鼻・嗅覚』2005年5月26日

「歯」・「眼」と来て次は何処へ行こうか?
当然、眼から鼻へ抜けることにした。

「鼻」は顔の真ん中に存在するので
嫌でも目立つ。
ましてや際立って大きいとか、
鼻の穴が上を向いているとか、某歌手のような
大きな鼻の穴をしていれば目立つ。
しかし、「眼」ほど、ものを云わぬせいか、
インパクトは小さいような気がする。



と思って写真を入れて見たら結構大迫力、
段々小さくしてこの大きさで落ち着いたが、
未だ大きすぎるか?

こうして、特と拝見すると、それぞれに
違うものであり、なかなか迫力がある。
同時にユ-モラスでもあり、笑ってしまった。
真ん中の私以外は誰か判らぬよう
ぎりぎりにトリミングした。

機能としての「嗅覚」も、
日常生活の中で「視覚」ほどに
大きな存在ではなく、
それほど頼ってはいない。

人間の「嗅覚」は今やかなり鈍く、
他の野生動物や、
身近な犬、猫のそれとも比較にならない。

人間個人の比較では
かなり差がある様に思われる。
私自身嗅覚は「鈍」だと思っているが
それ以上に鈍い人もいるし、
遥かに鋭い人もいるから、
幅は相当あると思われる。

しかし、野生動物と違って鈍いからといって
生命の危険に直接結びつく事は殆どない。
人間の嗅覚機能は、現在では、
「香りを楽しむ」方にウエイトがある。

例えば日常的に、コ-ヒ-の香りを楽しむ、
又朝食の味噌汁の香りが楽しみの人もあろう
又、香水、香道などで楽しむ人もあるが、
私は香水は好きでない、
というより、殆ど嫌いである。

嫌う理由は、
香りが強すぎることが多いからである。
例えば戸外ですれ違っただけで、
鼻が曲がるほど
強烈な香水の香りを残していくご婦人がある。

こういう方と、列車などに
運悪く乗り合わせてしまったら
いち早く別の車両に逃げ出す。
エレベ-タ-に乗り込んでこられたら、
長時間でないから呼吸を止めて我慢する。

食品にも多くの香料が使われていて、
これもややもすれば使いすぎである。

いずれの場合も、程ほどであれば良いが、
嗅覚に鋭い人、鈍い人、
人さまざまなので難しい。

話は飛ぶが、人間の体の器官で、
その存在の意味が
あまりハッキリしないものがある。

例えば、盲腸、眉毛、脛の毛など。
特にあちこちに生える、「毛」は無くても
特別困らないような気がする。

まして、顎や鼻の下のヒゲに至っては、
まあ相手に対する、
こけおどしの役目であったり、
威厳を装うためであったり、
心理的な効果が全てで、
他には何も役に立っていないと思っていた。

しかし、あるきっかけで
鼻の下にヒゲを蓄えて判った事は、
「嗅覚」に大いに関係有りということであった。
つまり、鼻の下のヒゲに、
匂いの粒子が纏わり付いて、
ヒゲが無い時より長時間「匂い」が存在する。
と言うわけで、以前より「匂い」に敏感に
なったような気がするのである。

とすれば、
ヒゲを剃る文明の時代に入る以前は、
嗅覚器の周辺の付属機関として
「ヒゲ」も大いに役に立っていたのであろう。
であるからこそ鼻の下や顎など、顔のヒゲは
「オス」のみに与えられたのであろう。
などと勝手な素人の推理を楽しんでいる。



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