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第136回『イヤリング』2005年6月3日

チョウの幼虫は、形や色はさまざまではあるが、
芋虫か毛虫のどちらかで
殆どの人は気味悪がり敬遠する。
好きだと言う人は、一部の変わり者とみなされる。

私もその一部の変わり者とみなされている一人で
芋虫でも毛虫でもそれなりに美しいと思っている。

これが、「蛹」になると
一般の人の反応も少し変わり、
綺麗、美しい、面白い形している
などとい云って興味深い眼線になる。



上の蛹は「カバマダラ」の蛹である。
真珠色で、黒と金の細い帯が一本、
そして、4ケ処に
金の星を散りばめている。

何ともシンプルなデザインであるが
洒落ていて美しい。

チョウの中では、
このマダラチョウの仲間の
蛹に美しいものが多い。
形は凡そ、この「だるま型」であるが
色彩はさまざまで、
アサギマダラの蛹は、翡翠のようである。

もう、私が何を言いたいか
お分かりかと思うが、
大きさ形、宝石のような輝き、
そうです、イヤリングにぴったりなのです。

写真家である私は、
この類の「蛹」を美女の耳に飾り
写真を撮りたい!
なれば、羽化の瞬間を狙いたいと、
長年思っていたのだが未だに実現していない。

と言うわけで、長年の夢を
パソコン上で実現する事にしたが、
周辺に蛹の美しさに負けない美女は
見当たらないので、
耳とイヤリングだけにした。



イヤリングにした蛹は
日本では沖縄にしかいない
「オオゴマダラ」の蛹である。
ツタンカ-メンの墓から発掘されたような、
ゴ-ルドの豪華な装飾品である。

オオカバマダラの羽化の瞬間の写真は
残念ながら撮っていないので、
花を訪れている姿を
見ていただくことにする。

ゴ-ルドの装飾品のような蛹から、
意表をついた見事な変身である。





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