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第153回『それぞれの秋』2005年9月30日

  9月に入って「一服」は順調に復活したが、
又、写真の展示依頼が2箇所から入り、
ポスタ-、案内状の制作、
校正、等に追われはじめ、
頭の中はそちらへ行ってしまい、
時間はあるのに
なかなか「一服」の更新が出来ず、
あっという間に9月最終日になってしまった。

気候の方も朝夕、肌寒いくらいになり、
今年も残すところ、三月と思うと、
何となく忙しない。

と言っても、紅葉には未だ早く、
初秋である。

皆様それぞれに、自然の中から
「初秋」で思い浮かべるものが
あると思います。

4点の写真は実際に歩いてみて
初秋を切り取ってきたもので、
私の初秋です。

「栗」は、
それほど好物というわけではないが、
「栗拾い」は何故か好きである。
イガの緑から褐色への変化、
栗の実のつやつやした光沢が魅力的。

「彼岸花」というくらいで、
秋を象徴した名前で、
燃えるような赤色ではあるが
何故か寂しさを感じさせる。

昨日は久々に信州新町へ
写真展を見に行ったついでに、
例の如く付近を歩いてきた。

天気が良く「ミュゼ蔵」の
裏の犀川のダム湖には、
向こう側の、
山並と白い雲がくっきりと映り、
その逆像を背景にこちらの岸辺の
ススキが逆光に輝いていた。

実像と虚像が、かもし出す風景、
被写体としてなかなか面白い。

欲を言えば湖面に風が渡り、
少し水面が揺らいでくれると更に良いかな?
などと思いながら楽しむ。

西側の山の麓へも行き、
個展期間中に見つけた「アシナガバチ」
はどうしているか、ちょっと覗いてみた。
大分数が少なくなり、
7~8匹が巣にへばりついていた。

道脇の林に中には、
大きなお腹をした立派な「ジョロウグモ」
があちらこちらに巣を張り、
巣の中央に鎮座、赤、黄、黒三色の、
けばけばしい色彩を放ち目立っていた。

この姿も私にとっては、
欠かせぬ秋の点景である。

秋は進行が速い。
間もなく紅葉が高い所から
徐々に低い処へ
攻めるようにやってくる。
楽しみでもある。



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