(戻る)

第194回「テントウ虫」
2006年7月30日

 ベランダのテ-ブルの上の花瓶に
挿して置いてあったエノキの一枝に
何か卵が産んであると家人に云われ、
見ると、私には馴染みの
「テントウムシ」の卵であった。

(上)
鮮やかな黄色のひと塊であるから目立つが、
ひとつひとつの大きさは、
長径が2ミリくらいの小さなものである。

枝を切ってきたときには付いていなかったから、
どこからか飛んできて産卵していったのであろう。

2日後くらいであったか何気なく見ると何か
黒い小さな虫が固まってうごめいていた。

ル-ペで見ると、なんと、
テントウムシの孵化の真っ最中。
気にして飼育していてもこの貴重な一瞬を
拝むことはめったにできない。

思い切ってアップで捉えたのが
二番目の写真である。

11個の卵が一斉に孵化、
幼虫が卵から上半身を現している。
感動的な瞬間であるが、
ユ-モラスな光景でもある。

小さな虫が固まってうごめいていると、
それだけでろくに見もせずに
気持ち悪がる人が多いが
よ-く見ると可愛らしいものであったり、
貴重な一瞬であったりする事があるから、
恐れずよく見ることである。
(写真をクリックして更に大きくしてどうぞ)

完全に卵から抜け出したあとも
幼虫達は暫くは一箇所にかたまっているが
やがてはばらばらに散って行く。

彼らはアブラムシを探しに旅立つのである。
アブラムシを食べ、
脱皮を繰り返し大きくなる。

終令幼虫。
体長は12ミリほどもあろうか。

完全変態をするテントウムシは
当然次に蛹になる。
下段がその「蛹」である。

数日後には下段のような
テントウムシの誕生である。

殆どのテントウはアブラムシを食べて
くれるので我々の味方である。

害を及ぼすのは、
トホシ、ニジュウヤホシ、オオニジュウヤホシ
など数種だけである。



(戻る)






































(EOF)