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第198回「地蔵盆」
2006年9月3日

九月に入って涼しくなったが、この夏は本当に暑く
8月22日、あまりの暑さに腹が立ち戸隠へ逃げ出した。
暑さには強い方で音をあげたことはなかったが、
これも年のせいか。

長野の駅前から県道を走る戸隠行きに乗る。
さすがの暑さにバスまでが音をあげているようで

呼吸をあらげバス九十九折り神の山
という句を詠んだが無季であるし
上五が気に入らないのであとで推敲するこにしてメモ。

宝光社(中社より1キロくらい下)付近の宿に
予約していたが未だ昼であるから通り過ぎ
中社まで行き蕎麦を食い、
写真を撮りながら戻ってくることにした。

今日はほんの散歩程度にとどめ
涼を満喫しようとゆっくりと宿を目指した。

  宿にあった案内図をみて、
「鏡池」~「奥社」~「中社」~「宿」という
10キロほどのコ-スを歩くことを
予定に組みゆっくり休む。

標高1200~1300はさすがに涼しく
下界の暑さが嘘のようである。

翌朝9時に出発、鏡池へ向かう。
期待したほど虫も見かけず、
ややがっかりであったが、
ここから隋神門までは植物園の中
のコ-スで多少の収穫があった。

隋神門から奥社まで並木は見事であるが
既に5キロほど歩いたので
今回は奥社まで行くのはやめにした。
未だ宿まで5キロはある。

参道を下り
出口付近の食堂で昼食をすることにした。

夕食に宿で蕎麦が出ることになっているので
昼は他のメニュ-を探し、
蕎麦ダンゴと「おやき」を食べたが
何れも美味しく満足。

今朝宿を出る前に、
今夜は「地蔵盆」の祭りがあると
聞かされていた。

夕食が済んでから涼みがてら祭りも
面白そうなので出かけていった。

地蔵堂のある広場へ向かう途中で
子供達の担ぐ神輿に逢った子供の顔が
輝いていた。

地蔵盆は子供の祭りなのだ。
発祥は京都らしく、関西から北東へ
日本海沿いに残っていると言うことだ。
ということで戸隠はぎりぎりの地域のようだ。
関東では聞かない祭りである。

地蔵堂の或る広場には夜店も出ていて
お祭りらしい雰囲気で盛り上がっていた。
お小遣いを握り締め何を買おうか
迷っている様子の子もいるが
既に何か買って楽しそうに遊んでいる子もいる。

浴衣を着せてもらって嬉しそうな、
ちょっとお茶目な女の子が、
いい顔をしてくれた瞬間を捉えた。

地蔵堂の前の仮設の舞台で獅子舞が始まった。
獅子舞を見るのは本当に久しぶりである。
おそらく何十年も見ていないので
感動的であった。

獅子舞も色々あるのであろう、
この獅子舞は
比較的穏やかな舞であったように思う。

花火が上がり始めた。
花火は被写体として美しく多くの人たちが撮るようだが、
私今までカメラと共に40年以上も過ごしてきたのに
全く撮ったことがない。

面倒な事は嫌い、ものぐさなのである。
しかしちょっと撮ってみる気になり
数枚撮ってみたがイメ-ジしたようには
撮れなかった。

まあ初めて撮ったんだからこんなものか?
と云うわけで恥ずかしいがそれも
載せてみたのでみてやって下さい。

二泊三日の短い避暑ではあったが
とにかく灼熱地獄から逃げ出せ
涼しい思いができたので
ご機嫌で帰って来ました。

そして気になっていた俳句の
上五、あれこれ変えてみたり、
俳句の木石さんに相談をしたりしましたが
なかなか良い五文字が
浮かばずにいましたが、ふと

地蔵盆バス九十九折り神の山
として、どうにか落ち着きました。

避暑や祭りだけに行ったわけでなく、
虫、花の写真を撮ることも目的にしていましたから、
本業の写真も結構撮ってきました
それは、次回まとめてご覧頂く予定で
進めています。

乞うご期待。



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