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第204回「仲間に逢いに」
2006年10月19日

もう一度オランウ−タンにゆっくり逢いたくて、
動物園の混雑しない平日を選んで行ってみた。
檻の中の上の方で遊んでいたがやはり降りてきて私の正面へ。
そして今日は盛んに紅葉した葉っぱを拾っては
檻から手を出して放ってよこす。



プレゼントのつもりらしい。相変わらず好意的である。
しかし注意書きがあり「唾を吐きかけるから注意」
とあったから相手によってはそのような
行動に出ることもあるようだ。
そんな面もあるので、檻までは2メ−トルほどもあり
お互い手は届かないが握手をしたいようで盛んに手を伸ばしてくる
写真の友人石崎氏から以下のメ−ルあり。

家内と熱い視線を拝見しました。
家内の意見ではオランウータンは
藤井さんを人間とは思っていない。

二人?並んで写して欲しい。とのことでした。

この日は予想通り園内はすいていたが、
それでも幾組かの幼稚園が来ていた。
すれ違う時子供達は、珍しい動物が
檻の外にもいるといった視線を投げてくる。
やはり人間とは思っていないようだ。
オランウ−タンは又帰りに覗くことにしてゆっくりと見て廻った。キリンのところは誰もおらず、我々二人だけという状況で動物達ものんびりしているように見えるし、我々もゆっくり見られるので普段気づかないことに気付いた。それはあとでふれる。
「キリン」と言えば皆さん首が長く、脚も長い長い、スマ−トなあの姿をイメ−ジされるでしょうが、ちょっと違うアングルで撮ってみました。キリンが正面から歩いてきています、そして首を下げたタイミングですから首が長くありません。こうして見ると何か他の動物に似ていませんか?そうです、「牛」そっくりですね。キリンは牛と同じ「偶蹄目」という仲間の一員です。
しかし、この写真を撮った意図は他にありました。このキリンをよく見ていたらどうやらお腹が大きいことに気付きました。そこで正面から捉えてみたわけです。立派なお腹をしています。間違いなく妊娠中でしょう。このお母さんは一昨年一頭産んでいます。その仔が今も一緒にいますが背の高さはお母さんと殆ど差がないほどに成長していますが、まだ若いですから、ウエストも細くすらりとした体型を保っています。そして未だに時々お母さんの後について甘えるように歩いているのが見られます。
そしてもう一点気が付いたのは、若いキリンの尻尾の先には殆ど毛がなく、親の尻尾はメスもオスも、ふさふさと濃い褐色の毛があることです。歳と共にだんだん増えてくるのだろうか?(写真左背景がシマウマになっていてちょっと解りにくいが若いキリンの尻尾。右が母キリンの尻尾)
アフリカの土産にキリンの尻尾の毛で作った指輪やブレスレットがあるが、これしかない尻尾の毛で作るのだから本物であれば貴重品であろう。
それも昔の話で今は、象牙や他の獣の毛皮などと同じように禁じられているようだ。
観客が少ないとキリンも臆することなく柵の近くにやってきて柵の外の草にまで長い首を伸ばして食べようとするが、届くところは食べつくしているので届きません。そこで長い舌を思い切り伸ばして何とか草を絡めとろうと必死です。その舌の濃い青さにちょっとビックリした。


帰りにオランウ−タンに逢いに寄ったら
待っていてくれました。
そして綺麗に色づいた葉っぱをプレゼントしてくれました。
そ-っとポケットに忍ばせ帰って来ました。




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