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第217回「南の島の花開く」
2007年1月17日

虫好きな私は家で時々虫を飼うが、
家人は野の花が好きで花を育てている。
団地の三階に住んでいるから
ベランダで鉢植えの栽培するしかない。
ベランダが比較的広く5〜6坪あるから
鉢の数は増え続け多いときは50〜60鉢はあろうか。

8年ほど前八重山で「ハカラメ」という植物を知り葉を貰ってきた。
写真のように葉の外縁の切れ込みから
芽と根が出る珍しい植物である。



一種は丸い葉、もう一種は長い葉。(こちらは後者)
一緒に育てはじめ、夏の間元気で立派に成長
花を期待したが、寒い冬の間に弱りきってしまう。その繰り返しで
丸い葉の方は4年目くらいに枯らしてしまった
残った方も同じような状態ではあったが何とか持ちこたえていた。

寒くなり家に入れるとき家人がこれも花が咲かないから捨てようという。
まあ、もう一年様子を見ようと私は言う。
家人は「葉から芽」に向かって「咲かないと捨てるわよ!」と脅している。

10日ほどした夜ひょっと見ると、なんと、
知らぬ間に花茎が伸び、先のほうに蕾がいくつか
付いているではないか、家人を呼んで
「葉から芽」に聴こえたようだねと云いながら
八年目であること、そして波照間島で葉のかけらを拾ってきたことを確認した。



左の蕾から一輪目が花らしくなるまで一ヶ月、
右の写真は今日の姿(1月18日)
この間のせっかちの二人のやきもきは省くが、
八年目にして待望の花を見た喜びは大きい。

それにしても南国の花とは思えぬ慎ましやかな色彩である。

尚、枯らしてしまった丸葉の方は正式には
セイロンベンケイソウ。こちらは調べがついていない。




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