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第243回『頚動脈狭窄の効用?』
2007/07/11

腹が立つことを我々の世代は「頭に来た」
と云う言葉をよく使いましたが、
最近の若者は「むかつく」更に高じた状態は「切れる」
といった言葉で表現しているようだ。

「頭に来る」は頭に血が上って「くぁっ−」とした
状態を表していて、若い頃は些細のことに
いちいち腹を立て「頭に来て」いたが、
最近はよほどの事でない限り頭に血が上らなくなった。
身体のためには良いことかもしれぬが
鈍くなったようで好ましくない。

数年前から個展を開いたり最近は野外講座(昆虫の観察)や
テレビ出演などもあって取材されることが数回あった。
取材に関しては無礼なことなどは無いが、取材後に関して
きちっとしていないことが殆どで、
一体どうなっているのかと首を傾げている。

と云うのは取材後掲載紙を送ってこないことが多い。
それ以前にこのように纏めたが
内容を確認して欲しいと言う申し出が皆無である。

常識的には、人物の紹介記事を掲載する時は
本番の刷りの前、ゲラの段階で本人に見せ
誤りなどの確認がなされるべきであろう。
ところがそれがない。

昔と違っていちいちゲラを持って本人の所まで持って行かなくても
FAXあり、メ−ルありという時代である。
にも拘らず一番肝心なチェックを怠っている。
そして掲載紙を送ってこない例もある。
送ってきても唯送りつけてくるだけで、
仕事の完了の挨拶は誰一人ない。

少し余分ほしいから5〜6部送って欲しいとメ−ルしても
無しのつぶてという酷い例もあった。
ただただ呆れ果てている。
これが信州流のやり方なのか、時代がそうなのか
いずれにしても納得が行かない。

一昔前までなら片っ端から噛み付いて注意したが、
今のところどこにも噛み付いていない。
人間が穏やかになったとか、人間ができたというわけではない。
まあ、意気地がなくなったと言うことなのであろう。

ここで、はたと気付いたのは、
前回も記した「頚動脈狭窄症」である。

昨年「頚動脈狭窄」が見つかり、広げるか手術をするか
思案していると言う話を友人達にしたとき
ある友人が、冗談とも本気ともつかず、
藤井さんの場合、狭窄していて丁度良いのではないか
広げて元に戻ると頭に血が上りすぎるのではないか
と笑いながら云ったことである。

「頭に来る」即ち「頭に血が上る」と云うことは
生理的に常態以上に血が上るのかどうかは知らぬが
そうだとすれば、最近「頭に来る」程度が弱くなったことと、
「狭窄」には関連があることになる。

しかし、血が上りたい時に血管が狭く破れる心配も
あると云うことにもなるのではないか。
まあ、そんな訳でやはりあまり腹を立てぬが得なのかもしれない。

下の写真は造影剤を投与して撮影した脳血管




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