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第272回『野菜イラストBズッキ−ニ』
2008/04/22

「ズッキ−ニ」はウリ科の植物ですが、
ウリ科の中のカボチャのグル−プに属しています。
形からは、どちらかと言えば細長くウリに似ていますが、
下の花をご覧になればれば納得でしょう。
花が咲く時点で既に実は10センチくらいに達していることが多い。



ズッキ−ニは濃い緑と、黄色の、二種あるが
同じ株になるわけではない
便宜上並べて描いたものである。

野菜売り場で普通に見かけるようになって久しいが
家庭の食卓に登場する頻度はウリやカボチャに及ばない。
長さが20cm程度のウリほどの物が
売り場には出ているが、放っておくと40〜50センチの
化け物のようになる。そうなると硬くて食べられない。

我が家の菜園『猫の額』でも毎年造っているのでよく食卓に乗る。
縦3〜4枚に切り、少し焦げ目が付くほどに網で焼いて、
オリ−ブオイルをかけ、塩を振って食すのが美味。
こうして頂いてみると、カボチャよりウリに近いような気もするが
あまり個性を主張する食材ではないので、
手を加えれば加えるほど、本来の味が分らなくなる。

食通の友人北野さんに聞き一、二回、
試してみたがとても美味しい食べ方があるが
これは菜園で造っている人でなければ
できない贅沢な食べ方である。
10cm前後の若い実を収穫し、花の蕾、
或いは花の付いたまま、天ぷらにして食べるのである。

大変贅沢な食べ方で、誠に美味。
これは造っている人だけができる贅沢。
あちらでは、花の中にチ−ズを包み込んで
フライにして食すと物の本に出ている。

造っていても、ちょっともったいない感じが
しないでもない食しかたである。

もったいないので、実のついていない雄花を
天ぷらにしても結構美味しいのでそちらをちょくちょく。
去年も植えたが何故か、おもわしくなく、
一本も収穫できなかった。今年も挑戦してみる。

しかし、20坪ていどの「猫の額」でも
野菜は手もかかり、だんだんしんどくなってきて
今年が最後になるかも知れない、
と思うと聊か寂しいがこれもしかたあるまい。

菜園で造らず、来年からは上のような
「絵に描いた餅」になる可能性が大である。
絵で描いている分には、
生きている間は何とかできそうである。



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