(戻る)

第274回『カラスも自然界の一員』
2008/05/23

♪「か-ら-すなぜなくのからすはやま-に-
か-わいいなな-つの子があるか-ら-よ・・・」

私が子供の頃はこんな童謡がよく歌われていました。
今の子供たちが歌っているのを
聴いた事は殆どありません。
今やカラスは悪者にされ嫌われていますから
しかたがないのかもしれません。

都会では生ゴミの袋を破り、散らかして
食べ物を漁るし、時には人を攻撃したり、
いたずらのし放題ですから、
嫌われてもしかたがないかもしれませんが、
よく考えれば、人間の方がだらしなくしているからで、
生ゴミなどの処理をきちっとすれば
防げるはずで、すべてカラスのせいにするのは可哀そうです。

去年の六月頃カラスが、ツバメの巣を襲い
卵を一つ咥えて逃げて行くのを目撃しました
ムクドリの雛を食べているのを目撃したこともあります。
弱いものが食べられてしまうのを見ていると
なんとも可哀相で、襲う奴は悪者にされてしまいますが
自然界では、それがあたりまえのことで、
人間の感情や思い入れで一方的に悪者にしてはいけません。

カラスは雑食で、時に他の鳥、小動物を襲いますが、
さまざまな屍などの掃除もしてくれます。
やはり、自然界にとって欠かすことができない存在なのです。

先日今井駅の下りホ-ムで電車を待っていると、
平行して上を走っている新幹線の橋脚の下に
カラスが一羽飛んできました。
気付かずにいましたが大きな巣があり
雛がいて、餌を運んできたのです。

あいにくカメラを持っていなかったので、
今日昼頃カメラに450ミリの望遠をつけて行ってみました。
給餌の場面を狙っていったわけですが、
そう簡単に撮らしてはくれまい、少し粘る覚悟でしたが
意外にも15分ほどいる間に3回も餌を運んできました。
陰で撮影条件はあまりよくなく
レンズの限界もあり100パ-セントの満足は得られませんでしたが、
とにかく収めたのでご覧いただきましょう。



歌にあるような子沢山でなく、
三羽のひなが赤い口をあけて餌をねだっていました。
餌が何であったのかは確認できませんでしたが
、思った以上に頻繁に給餌に現れます。

4〜5日前、初めて見たときはずっと小さく、
嘴がちょと見える程度でした。餌をしっかり与えられ
急成長しています。羽をばたばたと広げ
羽ばたきの練習も始めています。(下)



この上を1時間2本の新幹線が走っています。
その振動、轟音は凄まじいものでしょう。
そしてすぐ下はロ−カル線「信濃鉄道」が1時間3本
走っています。おちおち眠ることもできない劣悪な
環境だと思いますが逞しく生きているのをみると
感動的でさえあります。

カラスは悪者ではありません。カラスよりはるかに
はるかに悪者が人間社会には五万といます。

駅員に撮影のための入場の許可を求めた時、駅員が、
「又、巣を造っていましたか一度取り払ったんですがね」
と言っていたのが気になっています。
「退治されないうちに巣立つんだぞ!」



(戻る)











(EOF)