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第34回「姨捨の棚田」2004年5月18日


 JR篠ノ井線の起点「篠ノ井」から松本へ向かい、
次の稲荷山駅を過ぎると
間もなく急勾配の登りになる
そして、次が「姨捨」である。

ここでは列車は
スイッチバックして駅に入るので、
徐行運転でもあるし
景色をゆっくり眺める事が出来る

今の季節、車窓からの眺めは、
新緑に眼を洗われ、すべてが美しい。

とりわけ眼下に広がる「棚田」は、
緑の曲線を呈する畦が、
田んぼ一枚一枚を小さく区切っている。

その小さな田んぼの水に映る空、白い雲、
きちっと植えられた早苗の列、
その眺めは造形的でさえある。

善光寺平へと続く斜面を
飾っているこの棚田は、
江戸時代に開田されて以来続いてきたが、
農業の効率化、機械化、の波に飲みこまれ、
忘れ去られ、存続が危ぶまれている。

しかし、最近では「棚田」の保存、
棚田を含む「里山」全般
の保存に、一般の関心も高まりつつある。

「棚田」に関しては、
千曲市(03年まで更埴市)でも保存に力を入れ、
オ-ナ-制を設けたリ、協力を広く呼びかけ、
地元の小中学校、個人の有志、グル-プ、
都会からの参加者なども得られ、蘇りつつある。

田植え、稲刈りの季節には、
かなりの賑わいがみられるようになった。
(棚田オ-ナ-制度、保存協力などについて、

詳細は農林課「長野県千曲市」

篠ノ井線は良く利用するが
ここの眺めは飽きる事がない。
特に新緑、雪の季節が良い。
又、夜景もすばらしい。

車窓からの眺めだけでなく、
姨捨駅で下車して、
ゆっくりと写真を撮りながら、下の町まで歩く。

時には一つ先の冠着駅まで乗っていき、
山を越えてこちら側へ戻ってくる事もある

歩けばさまざまな収穫がある。というより、
自分の足で歩かなければ
写真は全く撮れないと言っも良い。

棚田も何年も通って撮っているが
なかなか満足のいくことはないが、
そんななかの一点を見て描いてみた。

風景画は苦手意識があり
あまり描いてこなかったが、
最近は描いてみたいと思うようになった。

未熟な描写力では、とても美しさを
表現するまでに至らなかった。

今後にご期待を。




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