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第43回「四国旅日記-Ⅴ」2004年6月18日


今回の旅は6泊7日に限定していた。
今までの3泊は出発前に決まっていたが
後半はお天気都合もあり未定のままだった。

佐川の旅館のお女将の薦めもあったので、
高知市内にある牧野植物園を是非見ようと
高知へ戻り一泊することに決定、
早速彼女がホテルを決め予約手配してくれた。

そしてその夜は、彼女の友人をひとり加え、
ホテルの近くの小料理屋風の店で楽しく飲み、
二軒目の店の記憶は全くない。

彼女も今夜は最後の夜、
ピッチをあげたらしくダウン寸前らしかった
それすら私は知らない。

彼女の友人O嬢は強く、
最後まで酔った様子もなくしっかりとしていた由
前夜かなり酩酊していたY嬢は
早朝に起き出勤したらしい。
さすが土佐の女性、脱帽である。

翌朝植物園へ行ったが休園、
この顛末は第二回に既に記した通リである。

雨が本格的になってきたので
今日は移動日にしようと、
出発前から行けたら行きたいと思っていた
宇和島を目指し
特急に乗り込んだ。車窓はところどころで、
瀬戸内海が望めたが、暗く残念であった。

宇和島は既に鬼籍に入った友人の生地、
生前、一度いっしょに宇和島で、
新鮮な魚で一杯飲みたいねと云っていた
彼の顔を思い浮かべながら、
夕闇の迫った宇和島港辺りを散歩、

彼の存在を感じてきたので、店を探し始め、
地元の人が来るような店に飛び込む.。

酒を頼んでメニュ-をみると
先ず「じゃこてん」の字が目に入る、
「じゃこてん」なるものが何かは
見当が付いたので頼んでみた。

想像した通リ、関東では「さつまあげ」
と呼んでいるものであったが、
熱々に焼いたものが出、
おろし醤油で頂いた。
混じり物が無い、
魚のすり身だけでできている絶品であった。

愉快で、
ユニ-クな友人とのさまざまな思い出に
一人浸り飲むが、
こういう酒は酔うことがない。

宇和島の一杯飲み屋で飲むことで彼の供養を
したつもりになり、早めに引き上げる。

四国をあちこち、
駆け足であるが、旅してみて、
来る前とイメ-ジが違ったのは、
海の国ではなく
本当に山ばかりの国であった。

海岸線ぎりぎりまで山で、
宇和島港も然り、下の写真を見てください
船が山の中に停泊しているみたいである。




もう旅も終りに近い。
明日は宇和島を發ち、
最後の宿泊地を
松山という事だけ決めた。



「じゃこてん」 「身てん」
有限会社 井上蒲鉾本舗謹製
愛媛県宇和島市桜町1-61
 
じゃこてんは、「はらんぼ」
身てんは、「えそ」という名の
鮮魚が使われる。

「ハランボ」は1尾から
1枚しか取ることができない、
カツオの腹の部位(ハラミ)
「エソ」は、ハダカイワシ目などの
魚の総称





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