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第51回「雑草」2004年7月17日



信州では春、「ふきのとう」に始まり、
「たらのめ」、「こごみ」、
「ねまがりたけ」、「わらび」
「ぜんまい」など
美味しい山菜がぞくぞくと採れ、
「旬」の香りと味が楽しめるので有り難い。

しかし、「わらび」が終わると、
後は秋のキノコまで、
野趣に富んだ味は、味わえない。

そこで今年は少し違ったものを試みようと、
先ず、写真の右「ノボロギク」を、
おひたしにして頂いてみました。

実は「猫の額」に取っても取っても
生えてくる草です。
「しゅんぎく」にそっくりなので、
多分味も似ているはず
と推測して、試みたわけであるが、案の定、
「しゅんぎく」そのもの、というより、
遥に香りが強く美味しい。

この写真は今日撮ってきたもので、
今でもこうして自然に生えてくるので、
種を蒔く手間も省ける。

左の写真は「スベリヒュ」、
これも畑にはびこって困る草です。

これは15年ほど前と記憶していますが、
東京神田でちょっと飲みに入った店で、
お酒のつまみに出されたことがあり、
聞くと、千葉から野菜と一緒に、
おばさんが担いでくるという事であった

これは、さっと湯がいて、
芥子醤油合えが非常に美味しい。
茹ですぎると、かなり滑りがでるし
葉っぱの緑も、茎の色も、冴えないから
茹で過ぎないようにした方が見た目が良い。
見かけほど硬くはない。

おおかたの人は、
畑に生える草などは「雑草」の一言で
片付けてしまうので
「スベリヒュ」など云われても
聞きなれないかもしれませんが、
良く知られている
「マツバボタン」という花は
「スベリヒュ科」に属しています

庭先などに赤や黄色の花を咲かせる
「マツバボタン」も
試してみる価値はありそうですね。

去年秋、ある所で、「くず」の花の、てんぷらを
ご馳走になりましたが、
大変美味しいものでした。

同じ処で、「からすうり」
の実が青いうちに採り、
きざんで塩で揉み、
味噌で和えたものも頂きました
日本酒のおつまみに絶好、
熱いご飯のおかずにも、良さそうです。

こうしてみると、
あらためて山菜などといわず、
身辺に、いくらでもあるある、
野草や野草の花を、
活用すべく、いろいろ試食
してみるべきだと思っている。

野菜には全く
「旬」というものがなくなってしまい、
ス-パ-には一年中ナス、キュ-リ、
トマト、カボチャなどがあふれているが、
最近の野菜は、その野菜が本来もっている、
香りや、味を殆どなくしたものが多い
やはり、セロリはセロリの、
ニンジンはニンジンの
香りが欲しい。



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