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第59回「その後のギャバンⅡ」
2004年8月10日


兄ギャバンの絵の初登場は
4月1日「「浅間山」でした。

そして2回目が5月9日
「その後のギャバン」 
この時も画題は浅間山でしたが
画風にかなりの変化が見られました。

その後も多くの「絵」を
送ってきてくれるので、絵のみ、
ご披露すべく「ギャバン・ギャラリ-
を設けました
これは既にご覧戴いていると思います。

先月(7月)、画材店で
「水彩画プロの裏技」(著者・奥津国道)
なる本を見つけ勉強をし始めたと聞き
楽しみにしていたところ、
最近上の二点の習作が届きました。

左は奥津氏の
「ロワン河のほとり」と言う作品で、
描かれるプロセスが掲載されたもので、
それを見て彼が描いた習作である。

右も同じ奥津氏の作品で、
風景の殆どをセピアの濃淡で描き
近景のケシの花の群落のみ色彩を使い
描かれているものを
模写したものだそうです。

指導書を見ながら、作品の模写をする事は
表現技術を会得するには有効な手段である

それにしても、この春、
絵を始め半年足らずで、
大きな筆遣いが持ち味の彼が、結構、細密な
表現を、こなしているのに驚いている次第。

話は「絵」から逸れるが、
「絵」を描き始めるまで
彼の唯一の趣味は「囲碁」であった。

アマチュアとしては強いほうで
(アマチュア五段)
仲間でも上位である

しかしどうしても敵わぬ相手(六段)がいて、
常に二目置いていた。ところが
最近では完全に逆転、
相手に二目置かせるほど
強くなってしまい、
自分でもビックリしていると
先日家に来た時嬉しそうに話し、
強くなった要因は、
ひたすら「勝ち」に拘っていた気持ちが、
絵を描くようになってから、
「無心」で対局できるように
なったからではないかと
自己分析していた。

囲碁でも将棋でも若い初心者が、
ある切っ掛けから、
急にめきめき強くなるという例は知っているが
70才の半ばを過ぎて、
しかも、アマチュアとしては
かなりのレベルの人が急に、二目も三目も
短期間に強くなったという例は
聴いたことが無い、
むしろ歳と共に弱くなる年齢である。

私の解釈は「無心」という
精神面もあるかも知れぬが、
一言で云えば脳細胞の活性化
つまり、「絵」を描くと言う
全く新しい事を始めたために
今まで眠っていた、ある部分の脳細胞が
働き始め、「囲碁」のみに凝り固まっていた時とは
違った「大局観」が生まれたのではないか?

いずれにしても、
絵を描き始めた事が他の面にも
好影響をもたらしている事は事実で
「絵」を勧めた私としても大変嬉しい。

年齢の壁を突破し、
更なる進化を期待するのは私一人ではない。


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