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第78回「神王窯の火入れ」2004年10月17日

9月の初旬に塙さんの
「神王窯」を訪ね紹介させて戴き、
10月の火入れを楽しみにしていました。

火入れの前の窯詰め作業がだいたい
終わられた段階でお招き戴き、(10月7日)
窯の中に並べられた作品を
撮らせて頂きました。

セラミックの棚板で何段にも棚が作られ
比較的小さな器がぎっしりと
並べられている

火が入ってからの炎の流れなど、
すっかり計算し、配置を決め、
並べて行かれるそうだ。
小さな、酒器、花器、大皿、
そして一抱え以上もある大きな壺まで、
大きな窯に詰まっている様子は、
それは壮観であった。

右の写真のところがこの窯の入り口で
全てはここから運び込まれる。
この入り口は、
楕円形の窯の後方側面の位置にあり、
間もなくレンガが積まれ、
モルタルで隙間なく封じられる。
一週間で約2000束の薪がくべられる、
それは窯の中の温度を凡そ
1250~1300℃まで上げ且つ保たせるためである。
10月10日から薪はくべられ、
数人が交代で付きっ切りでくべるわけで、
大変な作業である。
写真や、絵画とは違った
ダイナミックな「創作」である。
14日に伺ったので既に5日目になり、
「色見」といって作品の焼け加減を見るため、
窯の中から小さなぐい飲み風の容器を取り出す、
左の写真のように、
真っ赤に焼けている。
水をかけて冷やし色や焼け加減を見る。
「色見」が終わって、
一回目の「大くべ」が始まった、
炎が炊き口から噴出す。
瞬間、瞬間、炎の形が変わり、美しい。

薪を放り込む若者の形も
なかなか決っていて、
かつリズミカルで、さまになっていた。
この「大くべ」が4時間ごとにくりかえされる。

16日まで続けられ16日中には
薪をくべるのは終わる予定で、
その後冷ますのに
更に一週間の時間がかかる。

一週間後の作品の仕上がりの
成功を祈ると同時に期待している。



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