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第88回『空家』2004年12月1日

 結構綺麗で楽しめた団地の
「けやき通り」の紅葉も
すっかり落ちてしまい、
殆どの樹は寒々としている。

葉が繁っている間は
全く見えなかった鳥の巣が目立ち、
こんな所にあったのかと、
樹上を眺めながら
「けやき通り」と「せせらぎ通り」を歩いて、
鳥の巣を数えてしまい、
11個もあったのにはちょっとびっくり。

鳥に関しては全く素人で何も分りませんが、
鳥に詳しい友人の話で、
粗雑で空が透けて見えるような巣をつくるのは
キジバトであると聞いた事があるし、
子育ての時期に
よく声が聞こえてきた辺りの樹だから
一番上の写真の巣は
キジバトであろうと推定。

二番目は
それよりは丁寧な作りのようにみえる。
巣の大きさから推測して、ヒヨドリであろう。
巣立った雛にえさを与えていた様子を
(第49回7月12日付)で紹介した。

並木の反対側、
ヒヨドリの筋向いくらいの細い枝の股には、
やや球形の深い巣を見つけたがこれは、
梱包によく使うビニ-ル紐を
他の材料に混ぜて使用している。

専門家が見れば
巣の大きさ、形状、
普段見かける鳥たちから、
この家主はすぐ割り出せると思うが、
私には見当がつかない。

少し離れた所にも同じように、
ビニ-ル紐を使用した巣があったが
(四番目の写真)巣の形状も少し違うようだ、
そしてビニ-ル紐も細く裂いて使用していて、
家主は違う種類の鳥だと思う。
しかし、これも定かではない。

長年昆虫と関っているから、
植物は名前程度は知るようになったが、
昆虫の天敵である鳥のことは
何故か詳しく知る事が出来ない。
知ろうとしないわけではないし、
勿論関心が無いわけはない。

名前が分ると、
図鑑などでいろいろ
知識を得る事が出来るが、
鳥は用心深く人をある距離より近づけない、
また、殆ど高い所にいるので、
逆光で見ていることが多く、
色彩や柄、模様などを、
はっきり見極める事ができないので、
図鑑を見ても、
自信を持って種名が確定できない。

従って確たる知識を得る事が
出来ないので甚だ困っている。

寒々とした木々を見て歩いていると、
シジュウカラが4~5羽、
枯枝から枯枝へ
せわしなく渡り歩いている、
餌をつついているようだ。

果たして、このシジュウカラ達は、
この辺りの定住者なのであろうか?
とすれば巣はどれであったのか。

来年の干支は「酉」。
もう少し身近な「鳥」を
よく観察する事にしよう。



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