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第92回『懐かしい味』2004年12月16日

母方の祖父は戦前から長野市内に住んでいて
時折上京してきた、その時の土産は
熊谷名産の「五家宝」(菓子)、
妙義山の麓の磯辺温泉名物「磯辺せんべい」
と決まっていた。

子供であったから、いつも楽しみにしていた。
今でも、懐かしく、たまには買うことがある。
この頃は、酒量も減り、タバコも吸わないので、
そんなものに手を出すようになった。

「いそべせんべい」?は近くのス-パ-で
売っているので時々買って食べていた。
味は昔通りであるし気にもせず食べていたが、
最近可笑しなことに気付いた。


上の写真で気付かれると思うが、先ず、
ロ-マ字の「ISOBE」の
「S」と「B」が潰してあります。
また、左は漢字の一文字、
磯部の「部」が潰してあります。

そしてこの商品は長野市内で作られ、
漢字の「磯」の字を円で囲った、丸磯(右の写真)
のロゴを使い「鉱泉せんべい」
という商品名で売っているのです。

おそらく、鋳物で出来た「いそべせんべい」の
「焼き型」を一部潰して使っているのであろうと
推測していたが、気になって、
ちょっと調べてみましたが、
磯辺温泉付近で作っているのは
20軒ほどあることが分りました。

そして昔から「いそべせんべい」は
「矩形」であって、
丸いのはなかったような気がしてきました。

まあ、どうでも良い事なので、
これ以上調べる気もありませんが、
昔からヒット商品の偽物はよくあることで、
似たネ-ミング、うっかりすれば間違うような
ロゴを使った物があります。

本で読んだ記憶で傑作は
「明治キャラメル」の偽物で
「朋治キャラメル」と言うのがあったとか。
実に巧い。これは間違えるでしょう。
しかし間違えて買ってしまっても笑えます。
どうせやるんならば、
こんなユ-モアが欲しい。



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